耐震リフォームの種類とは?工事にかかる費用、流れ

2020.08.17

最近は規模の大きな地震が増えてきていますが、そういった規模の大きな地震が発生した際に効果を発揮してくれるのが住宅の耐震リフォームです。
住宅の耐震性が高ければ規模の大きな地震が発生したとしても被害を最小限にとどめることができますが、耐震性の低い住宅だと、最悪の場合、住宅が倒壊してしまう可能性もあります。

住宅の耐震性は家族の命に直結する部分でもあるので、耐震性が低い場合は耐震リフォームを真剣に検討する必要があります。
そこでこの記事では、千葉で住宅の耐震リフォームを検討している方のために、耐震リフォームについて詳しく紹介していきたいと思います。
耐震リフォームの種類やかかる費用の相場、耐震リフォームを成功させるためのポイントなどについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

 

なぜ耐震リフォームが必要なのか

この記事では住宅の耐震リフォームについて詳しく紹介していきますが、耐震リフォームを実施するべきかで悩んでいる方の中にも、そもそも本当に耐震リフォームが必要なのかといった疑問を持っている方は少なくないかと思います。
ですが、もし今現在お住まいの住宅が耐震基準を満たしていないのであれば、今すぐにでも耐震リフォームをおこなうべきです。
というのも、耐震リフォームを実施することで住宅の崩壊を防ぎ、命を守ることができるからです。

古い建物や耐震基準を満たしていない建物は、規模の大きな地震が発生してしまったときに倒壊してしまう恐れがあります。
住宅が倒壊し、倒壊した建材の下敷きになってしまうと一気に生存率が下がってしまうため、耐震リフォームを実施し、住宅を倒壊させないための対策が必要になってくるわけです。
耐震リフォームはお金がかかるので実施をしぶっている方も少なくないかと思いますが、耐震リフォームを実施せずに住宅が倒壊してしまうと逆に高くついてしまう場合がほとんどです。
ですので、耐震基準を満たしていない住宅は、早急に耐震リフォームを実施するべきだと言えるでしょう。

 

まず知っておきたい耐震工事、免震工事、制震工事の違い

住宅を地震から守るためにおこなわれるリフォーム工事としては耐震工事が最も有名ですが、実は耐震工事以外にも、免震工事や制震工事といった方法もあります。

これらの工事をまとめて耐震リフォームとして紹介されることが多いのですが、厳密には異なる工事なので、それぞれどういった工事なのかについては簡単にでもいいので理解しておくべきです。
それぞれのリフォーム工事にはどういった違いがあるのかについてみていきましょう。
まず耐震工事についてですが、耐震工事はその名の通り、住宅が地震に耐えられるように実施していくタイプの工事方法です。
耐震工事では、住宅の基礎部分となる柱や梁、壁などを補強し、地震の被害を防いでいきます。
これにより、大きな地震が発生したときに住宅が倒壊してしまうのを防げるようになります。

次に免震工事についてですが、免震工事は、地震からくる地面の揺れを建物に伝わりにくくするタイプの工事方法です。
免震装置を建物と地面の間に設置することで、地面の揺れが建物に伝わりにくくしていきます。
最後に制震工事ですが、制震工事ではダンパーと呼ばれる専用の建材を建物の基礎部分に設置していきます。
これにより、地震で発生する揺れを抑え、建物が倒壊するのを防いでいきます。

 

千葉で実施できる耐震リフォームの種類

では、ここからは、実際に千葉で耐震リフォームをおこなっていく場合に実施できる耐震リフォームの種類について紹介していきたいと思います。

耐力壁を増設する

耐震リフォームの種類の一つ目が、耐力壁を増設するタイプのリフォームです。

住宅の外側の壁面や内側の壁面に対して耐力壁を増設し、住宅の耐震性を向上させていきます。
耐力壁を増設する耐震リフォームは、どちらの壁に設置する場合でも一旦壁を壊す必要があるためトータルの費用が高くなる傾向にあります。
また、耐力壁を増設した場合は、住宅の柱への専用の金具の設置も必須になります。

住宅の基礎部分を改修する

耐震リフォームの種類の二つ目が、住宅の基礎部分を改修するタイプのリフォームです。
住宅の基礎部分の耐震性が低い場合や、ひび割れなどの劣化が見られる場合に用いられることが多くなっています。
住宅の基礎部分の耐震性が低い場合は、基礎の内側か外側に対してコンクリートを増打ちすることで補強していきます。
住宅にひび割れなどの劣化が見られる場合は、樹脂を注入してひび割れを補修する形で耐震性を向上させていきます。

屋根を軽量化する

耐震リフォームの種類の三つ目が、屋根を軽量化するタイプのリフォームです。
住宅の屋根に設置される屋根材にはいくつか種類がありますが、重量のある屋根材を使用している場合、住宅にかかる負荷が強くなってしまっています。
そこで実施されるのが、屋根の軽量化による耐震リフォームです。
既存の屋根材を取り除き、スレート屋根などの軽い屋根材に変更することで、住宅にかかる負担を軽減していきます。

耐震用の金具を設置する

耐震リフォームの種類の四つ目が、耐震用の金具を設置するタイプのリフォームです。
このタイプの耐震リフォームは費用が高額になってしまいがちですが、高い耐震能力を発揮してくれる傾向にあります。
また、最初に紹介した耐力壁の設置と合わせておこなわれることが多くなっています。
耐震用の金具を設置する耐震リフォームでは、住宅の柱や梁、壁などに専用の金具を設置し、耐震性を向上させていきます。

千葉で耐震リフォームを実施した場合にかかる費用相場

住宅の耐震リフォームを検討しているのであれば、耐震リフォームにかかる費用についても把握しておくべきです。
耐震リフォームを実施する際にかかる費用の相場は以下のとおりとなっています。

耐震リフォームの種類 費用の相場
耐震壁を増設する 50〜70万円
住宅の基礎部分を改修する 10〜50万円
屋根を軽量化する 50〜200万円
耐震用の金具を設置する 30〜40万円

 

千葉で耐震リフォームをおこなう際の流れ

住宅の耐震リフォームは大掛かりな工事になることが多いので、しっかりと計画を立ててリフォームを進めていくべきです。
ですので、実際にリフォームを実施していく際の流れについても確認しておきましょう。
住宅の耐震リフォームは以下のような流れで進んでいきます。

工程 概要
問い合わせ まずは耐震リフォームを依頼するリフォーム業者に問い合わせをおこないましょう。
相談と現場の確認 問い合わせをおこなった業者の担当者が訪問してくれるので、現場を確認してもらいつつ、耐震リフォームについての相談をおこなっていきましょう。
見積もり 相談内容をもとに、耐震リフォームの見積もり書を作成していきます。
契約 見積り書を確認し、特に問題がなければ契約となります。
着工 工事が着工されます。
耐震リフォームは住宅の基礎部分に対して手を加えることも多く、大掛かりな工事になりがちです
そのため、工期が長くなる傾向にあります。
確認 担当者に立ち会ってもらいながら工事をおこなった箇所の確認をおこなっていきます
特に問題がなければ工事完了となります。

 

 

千葉での耐震リフォームを成功させるために知っておきたい3つのポイント

最後に、住宅の耐震リフォームを成功させるためのポイントについて解説していきたいと思います。
これから紹介する3つのポイントを知らずに耐震リフォームを進めてしまうとリフォームを失敗してしまう可能性や悪徳な業者に騙されてしまう可能性があるので、しっかりと把握しておくようにしましょう。

1. 耐震診断を必ず実施する

住宅の耐震リフォームを実施する場合は、必ず事前に耐震診断をおこなうようにしてください。
耐震診断は、住宅の構造の強度を確認するなどして、耐震性能を見極めるためにおこなう調査です。
築年数がかなり古い建物など明らかに耐震性に問題があると思われる場合は実施されないこともありますが、耐震リフォームをおこなう場合は耐震診断を実施するのが通例となっています。

耐震診断を実施した場合、耐震リフォームが必要でないと判断されることもありますが、耐震リフォームが必要かどうかは耐震診断を実施しないとハッキリさせることができません。
耐震リフォームをおこなっている業者の中には耐震リフォームが必要ない住宅に対しても耐震リフォームの実施を促す悪徳な業者もいるため、そういった業者に騙されてしまわないためにも、事前に耐震診断をおこない、耐震リフォームが必要かどうかについて調査しておく必要があります。

2. 補助金や減税制度を活用する

住宅の耐震リフォームは費用が高額になってしまいがちなリフォームですが、国や自治体から出ている補助金や、減税制度をうまく活用することで費用を抑えられるようになります。
耐震基準を満たしていない建物が多いと地震が発生したときの被害額が莫大なものになってしまうため、国や自治体は耐震リフォームの実施を推奨しています。
そのため、補助金を出したり減税の対象とすることで、自主的なリフォームの実施を促しているわけですね。

補助金を受け取ったり減税措置を受けるためには条件がありますが、数万円〜数十万円単位で費用を削減することができるので、ぜひ積極的に活用するようにしてください。
また、自治体によっては耐震診断にかかる費用への補助金制度が設けられている場合もあるので、そういった補助金制度も積極的に活用していくようにしましょう。

3. 実績のある業者に依頼する

耐震リフォームは、住宅のリフォーム工事の中でもかなり特殊な部類に入るリフォームです。

そのため、専門的な知識と正しく施工できる高い技術力が必要になります。
知識が乏しい業者や技術力の低い業者に工事を依頼すると失敗してしまう可能性が高くなるので、きちんとした実績のある業者に依頼するようにしましょう。
実績については、業者のホームページなどで確認することができますよ。

 

まとめ

千葉で住宅の耐震リフォームを検討している方のために、耐震リフォームについて詳しく紹介してきました。
住宅の耐震性能に不安を感じている場合、耐震リフォームを実施するべきです。
耐震リフォームを実施することで家族の命を守ることができるようになりますし、住宅の被害を最小限に抑えることができます。
もちろん費用はかかりますが、今の住宅で安心して過ごすために必要不可欠なリフォームなので、ぜひ前向きに検討してみてください。