住宅の不具合を解消してくれるリフォーム。
住宅は建ててからしばらくするとどうしても劣化が進み不具合が出てきてしまうものですが、そんなときでもリフォームをおこなえば元通りの暮らしやすい住宅を取り戻すことができます。
今現在住宅のリフォームを検討しているという方も少なくないかと思いますが、実際に住宅のリフォームをおこなう場合、気をつけなくてはいけないのが「トラブル」についてです。
最近では住宅のリフォームをおこなう人が一昔前よりもかなり多くなってきていますが、それに伴って増えてきているのが、住宅リフォームに関連するトラブルです。
そこでこの記事では、住宅のリフォームに関するよくあるトラブルについて詳しく紹介していきたいと思います。
あわせてトラブルに巻き込まれないようにする方法や、万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合どこに相談すればいいのかといったことについても紹介しているので、現在住宅のリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
リフォームを行うときに起こりやすい5つの代表的なトラブル
住宅のリフォームをおこなう場合さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
細かなトラブルまで入れてしまうととても紹介しきれないので、今回は特に発生しやすい5つの代表的なトラブルについて紹介していきたいと思います。
1. イメージしていたような仕上がりにならなかった
住宅のリフォームをおこなう際に起こりやすいトラブルとして最も多いのが、この「イメージしていたような仕上がりにならなかった」というものです。
例えば、外壁の再塗装をおこなう際に選択した色が、実際に外壁に塗ってみたら思っていたような色合いにならなかったというようなものが代表的なものとしてあげられます。
外壁塗装の色は外壁の素材や状態などによっても左右されるためカタログの色味通りにならないことは少なくありませんが、安く済ませられるような内容のリフォームでもないのでトラブルに発展しやすくなっています。
また、事前の打ち合わせを丁寧におこなわないことで住民と業者の間に認識の相違が生まれ、その認識の相違によってイメージと異なる仕上がりになってしまうことも少なくありません。
丁寧な打ち合わせをおこなわないリフォーム業者にあたってしまうと、こういったトラブルが起きやすくなる傾向にあります。
2. 多額の追加費用を請求された
住宅のリフォームをおこなう場合、事前に見積をとってもらうのが一般的ですが、実際に契約を結ぶ前の見積もりはあくまでおおよその見積もりでしかありません。
つまり、その見積もりの額がリフォームにかかる費用ではないということです。
そのため、そのことを理解し、実際にリフォームをおこなう際にはより綿密な見積もりと書面の発行が必要になります。
しかし、実際に工事が始まったあとにも仕様を変更することはできるため、その際に追加費用が発生してしまうことがあります。
この点についてもしっかりと理解しておかないと、「無料でできると思っていたのに追加費用を請求された」というトラブルに発展してしまいかねません。
リフォーム中に仕様が変更になる場合は、「工事内容変更合意書」という書面を作成しないといけないという決まりがあるので、その書類が提示されない場合は注意しなくてはいけません。
3. 工事完了後に不具合が見つかった
リフォーム工事が完了した後に何かしらの不具合が見つかるというのも、住宅のリフォームで発生しやすいトラブルの1つです。
住宅のリフォーム工事をおこなった場合、工事完了後にリフォーム業者立ち会いのもと確認作業がおこなわれます。
この際しっかりと確認しておかないと、後々不具合が発覚し、トラブルに発展してしまうことがあります。
とはいえ、住宅や住宅設備に関しての知識をほとんど持ち合わせていない方が一緒に立ち会って確認したところで不具合に気付くことができる可能性はそう高くありません。
そのため、事前にしっかりと保証内容を説明してもらったり、保証書を受取ってきちんと保管しておくことがとても重要になります。
4. 近隣の住宅とのトラブルに発展してしまった
近隣に住む住人とのトラブルも、住宅のリフォームをおこなう際に起こる代表的なトラブルの1つです。
どういったリフォームをおこなうかによっても異なりますが、住宅のリフォーム工事をおこなう場合、近隣の住宅に対して何かしら迷惑をかけてしまうことになります。
屋根材や外壁材の張替えや住宅の一部分を壊したり増設したりするような工事をおこなう場合は騒音が発生しますし、ホコリも発生してしまいます。
外壁塗装などの塗装関連の工事では塗料の匂いに注意しなくてはいけません。
これらはリフォーム工事につきものなのでしょうがないと言えばしょうがない部分ではあるのですが、気配りがしっかりとおこなえていないとトラブルにつながってしまう可能性があります。
気の利くリフォーム業者は工事が始まる前に近隣の住宅に対して挨拶をおこなってくれますが、そういった気配りができないリフォーム業者も少なくありません。
その場合は、手間ではありますが、業者と打ち合わせをおこなうか自分で挨拶まわりをおこなうなどしてトラブルが発生しないようにしましょう。
5. 工事開始日・完了日の遅れ
住宅のリフォーム工事で発生する可能性が高く、かなり厄介な部類に入るトラブルが、「工事開始日や完了日の遅れ」です。
リフォーム工事をおこなう場合、事前に開始日と完了日を決めた上で工事に着手していきますが、これらの工期を守らないリフォーム業者は意外とたくさん存在しています。
住宅に住んだ状態で対応できるタイプの工事であれば問題ありませんが、しばらくの間別の住居を用意しておかなくてはいけない工事もあります。
その場合、工期が延びてしまうと余計にお金がかかってしまいますし、万が一仮の住居に住む期間を延長できなかった場合、住む場所に困るという事態にも発展しかねません。
そのため、事前にしっかりとした打ち合わせをおこなっておく必要があります。
リフォームでトラブルに巻き込まれないようにするためにはどうしたらいいの?
住宅のリフォーム工事で発生する可能性のある代表的な5つのトラブルについて紹介してきましたが、こういったトラブルに巻き込まれないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか?
トラブルに巻き込まれないようにするためにやるべきことについてみていきましょう。
複数のリフォーム業者に相談する
リフォーム工事をおこなう際にトラブル巻き込まれないようにするためには、とにかく良いリフォーム業者に工事をお願いすることが大切です。
ただし、良いリフォーム業者というのはそう簡単に見つかるようなものではないので、とにかく複数のリフォーム業者に相談するようにしてください。
その際、不明点を色々と相談し、丁寧に受け答えしてくれるかどうかなどをチェックしておくようにしましょう。
また、見積もりも作成してもらい、他のリフォーム業者の見積もり表の内容と比較するようにしましょう。
そうすることで真摯に対応してくれる業者かどうかを判断することができますし、相場よりも高いリフォーム費用をふっかけてくるような業者でないかどうかを判断することもできるようになります。
しっかりと打ち合わせをおこなう
住宅のリフォーム工事の際に起こるトラブルには、住民側とリフォーム業者側の認識が相違してしまうことでトラブルに発展してしまうケースが多いと解説してきました。
そういったトラブルを回避するには、事前の打ち合わせをしっかりとおこなっておくことが重要です。
打ち合わせは楽ではないですし面倒かとは思いますが、打ち合わせがしっかりできているかどうかでリフォーム後の仕上がりが大きく異なってきます。
ですので、多少面倒ではあっても、できるだけしっかりと打ち合わせをおこなうようにしましょう。
契約内容に関する書面は処分せずに保存しておく
住宅のリフォーム工事をおこなう場合、契約に関するさまざまな書類が発行されます。
何かしらのトラブルが発生した際それらの書類が非常に重要になってくるので、工事が終わったからと言ってすぐに書類を処分するのではなく、保管しておくようにしましょう。
特に保証書などアフターフォローに関する書類はとても重要なので、しっかりと保管しておくようにしてください。
万が一トラブルに巻き込まれてしまったときは?
住宅のリフォーム工事でトラブルに巻き込まれてしまわない方法について紹介してきましたが、それでもトラブルに巻き込まれてしまう可能性がゼロになるわけではありません。
そのため、実際にトラブルに巻き込まれてしまった場合の対処法について把握しておくことも重要です。
万が一住宅のリフォーム工事で何かしらのトラブルに巻き込まれてしまった場合は、一旦工事を担当したリフォーム業者としっかりと話し合いをもつようにしてください。
そこで解決できるのであればそれが1番いい解決手段になります。
もしリフォーム業者との話し合いで解決できない場合は、消費者生活センターに相談してみましょう。
消費者生活センターは各自治体で設けられているので、お住いの地域の消費者生活センターに問い合わせてみてください。
まとめ
住宅のリフォームをおこなう際に起こりやすいトラブルについて詳しく紹介してきました。
今回紹介した5つのトラブルはいずれも発生している件数の多いトラブルばかりです。
これらのトラブル以外にもさまざまなトラブルが日々発生し、住宅のリフォームをおこなった人が被害を受けています。
もちろんこういったトラブルはリフォーム業者だけに責任があるものだけではありませんが、対応が雑なリフォーム業者や騙す気満々で近づいてくるリフォーム業者が少なからず存在しているのも事実です。
ですので、「自分は大丈夫だろう」と考えるのではなく、誰でもこういったトラブルに巻き込まれる可能性があるということを認識し、今回紹介させてもらったトラブルに巻き込まれないようにするためにできることをしっかりと実践しながらリフォームを進めていくようにしましょう。
また、万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合には、ぜひ各自治体の消費者生活センターに相談してみるようにしてください。
これらのことを念頭においておけばトラブルに巻き込まれる可能性はグッと低くなりますし、万が一トラブルに巻き込まれても正しく対処できるようになるはずですよ。