ライフステージの変化で家族が増える場合、今の住宅の広さだと充分でなくなってしまう場合があります。
とはいえ、新しく土地を購入して住宅を建てるのには多額の費用がかかってしまいます。
今の住宅を売却して新居を建てるお金にあてるという方法もありますが、住宅の売却には時間と手間がかかるため、予算に余裕がある方でない限りおすすめできる方法とは言えません。
そこでぜひ検討してほしいのが、住宅の増築工事です。
実際、住宅の建て替えでなく増築工事でライフステージの変化に対応したいと考えている方も少なくないかと思います。
そこでこの記事では、千葉で住宅の増築工事を考えている方のために、住宅の増築工事について詳しく紹介していきます。
増築工事は一般的なリフォーム工事よりもややこしいタイプの工事になるので、この記事で紹介している内容がきっと参考になるはずですよ。
目次
住宅の増築工事とは？
家族が増えるなど、ライフステージの変化に対応するための方法として人気の住宅の増築工事ですが、最近はリフォームやリノベーションが流行っているということもあって、住宅の増築工事について間違った認識を持っている方が結構いらっしゃいます。
住宅の増築工事についての認識が正しくないまま増築工事を進めていくと、業者との連携がうまくとれずに工事をスムーズに進めることができないということになってしまうので、増築工事について正しく理解しておくべきです。
住宅の増築工事というのは、住宅の床面積が広くなるタイプの工事です。
例えば、平屋の住宅を2階建てや3階建てにする場合、住宅の床面積にも変化が生じますよね？
そういった工事のことを増築工事と定義しているわけです。
住宅の増築工事と改築工事、改修工事の違いは？
住宅の増築工事と勘違いされてしまいやすい工事に、改築工事と改修工事があります。
増築工事は、先ほど紹介したように、住宅の床面積が増えるタイプの工事です。
住宅の階数が増えるなどして床面積が増えるため、「増築」となるわけですね。
一方、住宅の増築工事と特に勘違いされてしまいやすい改築工事ですが、改築工事では基本的に住宅の床面積が増えることはありません。
改築工事は、住宅の床面積を増やすことなく、間取りを変更したり全面改装するタイプの工事です。
最近ではリノベーションという呼ばれ方をされたりもします。
最後に改修工事についてですが、改修工事は、住宅の設備を修繕するタイプの工事です。
いわゆる「リフォーム」と呼ばれる工事がこれにあたります。
部屋の壁紙を張り替えたり床材を変更したりなど、間取りに手を加えたりすることなくおこなえる小規模な修繕工事が住宅の改修工事です。
千葉で住宅の増築工事をおこなう場合の注意点
住宅の床面積が増えるタイプの工事が増築工事だと紹介してきましたが、床面積が増えるという特性上、改築工事や改修工事とは異なる注意点が生じてしまうのが、住宅の増築工事です。
住宅の増築工事には、2つの大きな注意点があります。
それぞれの注意点についてみていきましょう。
増築工事をおこなう場合は申請が必要になる
増築工事をおこなう際の注意点の一つ目が、事前の申請についてです。
私たちが普段生活している住宅などの建物は、それぞれの地域で建ぺい率や容積率などが決められています。
増築工事は建物の床面積が増えるタイプの工事で建ぺい率や容積率に影響が生じてしまうため、基本的に事前の建築確認申請が必要となります。
事前の建築確認申請が必要になるかどうかは施工する面積によって異なりますが、基本的には必要になると考えておくべきです。
また、住宅が建っている地域が防火地域や準防火地域である場合、施工面積に関わらず建築確認申請が必要になります。
建築確認申請については業者から案内があるはずですが、事前に準備できる部分については準備しておいた方がスムーズに工事を進めることができるので、こういった申請が必要になる可能性があるということを理解しておくことが大切ですよ。
増築工事をおこなう場合、固定資産税が上がる場合がある
増築工事をおこなう際の注意点の二つ目が、固定資産税についてです。
固定資産税は住宅などの固定資産に課せられる税金ですが、以下のような計算式で算出されます。
「評価額×標準税率」
住宅の増築工事をおこなって床面積が増えた場合、上記の計算式の評価額に変化が生じる可能性があるため、固定資産税が高くなってしまうことがあります。
床面積が狭い住宅よりは広い住宅の方が価値が高いと判断されるのは当然なので、増築をおこなって床面積が増えると固定資産税が上がってしまうわけですね。
つまり、増築による出費は、増築工事にかかる費用だけではないということです。
固定資産税は毎年発生するものなので、このことについてもしっかりと認識しておくべきだと言えるでしょう。
千葉で増築時をおこなう際の申請方法や費用について
千葉で住宅の増築工事をおこなう場合、建築確認申請が必要だと紹介してきましたが、実際に申請を進めるとなったときに困ってしまわないためにも、増築時の建築確認申請の方法について確認しておきましょう。
また、建築確認申請自体にも費用がかかるので、いくら必要になるのかについても紹介しておきたいと思います。
申請方法
住宅の増築にともなう建築確認申請は、業者に協力してもらいながら進めていくことになります。
まずは増築工事を依頼する業者を決め、増築についての相談をおこないましょう。
具体的な増築プランが決まったら、業者に建築確認申請の種類を作成してもらいます。
建築確認申請の書類を作成してもらったら、その書類を役所に提出します。
書類を提出したら審査が始まるので、審査が完了するまで待ちましょう。
建築確認申請の審査は、1〜2週間ほどで完了します。
特に問題がなければ審査が完了し、許可がおりるので、はれて住宅の増築工事がおこなえるようになります。
申請にかかる費用
住宅の増築工事をおこなう場合の建築確認申請には、所定の手数料がかかります。
いくらかかるのかについては各自治体によって異なりますが、5〜20万円ほどかかると考えておいてください。
建築確認申請の手数料は住宅の床面積によって異なります。
床面積が狭い場合より広い場合の方が高くなってしまうので注意してください。
また、申請書類を業者に作成してもらうのにも費用がかかります。
この費用についても業者によって異なりますが、10〜30万円ほどはかかると考えておいた方がいいでしょう。
千葉でおこなえる増築工事の種類とかかる費用の相場
次に、千葉で住宅の増築工事をおこなう場合、どういった増築工事がおこなえるのかについてみていきましょう。
また、それらの増築工事をおこなう場合にかかる費用の相場についてもあわせて紹介していきたいと思います。
ただし、住宅の増築工事でできることは多岐にわたります。
これから紹介する増築工事はあくまで一例なので、ここで紹介していないような増築工事をおこないたい場合は、業者に相談してみてください。
1. 住宅の階数を増やすタイプの増築工事
住宅の増築工事で最も需要が高い工事の一つと言えるのが、住宅の階数を増やすタイプの工事です。
平屋の住宅を2階建てにするなどして2世帯住宅化する工事への需要が高くなっています。
ただ、このタイプの増築工事は、かなり費用がかかるタイプの工事でもあります。
建物の階数を増やすわけですから、当然と言えば当然でしょうか。
工事にかかる費用については増築する階の間取りや設備によっても異なりますが、1畳あたり50万円以上かかる場合がほとんどです。
そのため、1,000万円ほどはかかると考えておいた方がいいと言えるでしょう。
また、階数を増やす場合は、階段を外に設置するか住宅の中に設置するかなども決める必要があるので、その点についても注意が必要になります。
2. 部屋を増やすタイプの増築工事
住宅の部屋を増やすタイプの工事も、需要が高いタイプの増築工事の一つです。
子供が大きくなって子供部屋が必要になったという場合や、親と同居することになって部屋が必要になったという場合に用いられることが多くなっています。
部屋を増やすタイプの増築工事にかかる費用も、面積によって決まります。
6畳の部屋を増やすのにかかる費用相場は150〜200万円ほどで、8畳の部屋を増やすのにかかる費用相場は200〜400万円ほどとなっています。
ただ、窓や収納など部屋に備える設備によって費用が高くなることもあります。
3. 駐車スペース設けるタイプの増築工事
車を駐車するスペースがない住宅に駐車スペースを設けるタイプの増築工事も人気の高い増築工事の一つです。
住宅の駐車スペースには、屋根だけが設置された簡素なカーポートと、壁で囲まれしっかりとした作りのガレージとがあります。
当然ですが、ガレージを増築する場合の方が費用が高くなります。
カーポートの増築にかかる費用は20〜50万円ほど、ガレージの増築にかかる費用は70〜100万円ほどとなっています。
千葉で住宅の増築工事をおこなう際の流れ
千葉で増築工事をおこなうのであれば、増築工事を実施する際の流れについても確認しておきましょう。
千葉での住宅の増築工事は、以下のような流れで進めていくことになります。
| 工程 | 概要 |
| 問い合わせ | まずは増築工事を依頼する業者を探し、問い合わせをおこないましょう。 |
| 相談と現場の確認 | 業者の担当者が訪問してくるので、現場を確認してもらいながら増築工事に関していろいろと相談していきます。 |
| 見積もり | 相談した内容を元にしながら、増築工事の見積もりを作成してもらいます。 |
| 契約 | 作成してもらった見積もりに問題がなければ、契約となります。 |
| 建築確認申請 | 増築工事をおこなう場合、建築確認申請が必要です。 業者の担当者に書類を作成してもらい、役所に提出しましょう。 |
| 着工 | 許可がおりたら増築工事を着工していきます。 |
| 立ち会いでの確認 | 担当者立ち会いのもと確認をおこない、特に問題がなければ完了となります。 |
まとめ
千葉で住宅の増築工事を考えている方のために、住宅の増築工事について詳しく紹介してきました。
住宅の増築工事は、改築工事や改修工事よりも大掛かりなものになるので、工期も長くなりますし費用も高くなります。
また、床面積が増えることで事前の建築確認申請が必要にもなってくるので、住宅の工事の中でもかなり大変な工事と言っていいでしょう。
ですので、事前の準備がとても重要になります。
この記事で紹介してきた内容をしっかりと把握しておくのはもちろん、業者側との連携も重要になってくるので、スケジュールに余裕をもって取り組んでいけるようにしてくださいね。
