オール電化のリフォーム メリット・デメリットから費用まで

2020.03.02

施工方法や施工業者、製品などが充実してきていることから最近人気が高まってきているオール電化。

家庭の光熱費を安くできるということもあって、実際住宅をオール電化タイプの住宅に変更したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
ただ、実際に今の住宅をオール電化タイプの住宅にする場合、オール電化のメリットやデメリットについてはもちろん、どういった種類があり、どれくらいの費用がかかるのかについて把握しておかなくてはいけません。
でないと、リフォームの計画を立てることもできませんし、失敗してしまう可能性が高まってしまいます。

そこでこの記事では、オール電化住宅へのリフォーム工事について詳しく紹介していきたいと思います。
オール電化住宅にするメリットやデメリット、オール電化の種類とそれぞれのリフォーム工事の費用の目安などについて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

 

オール電化とは

一般的な住宅ではさまざまな資源を家庭用の熱源に使用します。

主な熱源としては、電気、ガス、石油が使用されていますが、これらバラバラになってしまっている熱源を「電気」のみにしていくタイプのリフォーム工事がオール電化です。
バラバラになってしまっている熱源を一元化できるということもありますし、ガスや石油を熱源として使用しないことで環境にも優しいということもあって、最近取り組む過程が増えてきている人気のリフォーム工事の1つでもあります。

 

リフォームでオール電化にするメリット

最近人気の高まってきているオール電化住宅へのリフォーム工事ですが、オール電化住宅へのリフォーム工事はもちろん無料でおこなえるわけではありません。

おこなうリフォームの種類にもよりますが、結構な金額がかかります。
にもかかわらず、オール電化住宅にリフォームする人が増えてきているのは、オール電化住宅にすることによってさまざまなメリットがもたらされるようになるからです。

そこでここからは、今の住宅をオール電化住宅にすることで得られるようになるメリットについて紹介していきたいと思います。

 

光熱費の管理がおこないやすくなる

現在の住宅をオール電化住宅にすることで得られるようになるメリットの1つ目は、光熱費が管理しやすくなるというものです。

住宅によって若干の違いがあるとは思いますが、基本的にどの住宅でも、毎月、

  • 電気代
  • ガス代
  • 石油代

といった3種類の光熱費をそれぞれの業者から請求されるかと思います。

そのため、それぞれの業者に対して支払いや手続きをおこなわなくてはいけません。
そうなるとどうしても手間がかかりますし、管理もしにくくなってしまいますよね?
一方オール電化住宅にすると、熱源を電気のみにすることができるようになります。
つまり、ガス代や石油代がかからなくなりますし、ガス代や石油代の管理も不要になるということです。

光熱費の管理がしやすくなると節約にもつながりやすくなるため管理がしやすくなるというのは、オール電化住宅によってもたらされる大きなメリットだと言えるでしょう。

 

光熱費が安くなる

現在の住宅をオール電化住宅にすることによって得られるメリットには、光熱費が安くなるというメリットもあります。

電気を主に使用する時間帯によっても差が生まれてきますが、オール電化タイプの住宅にすると、年間で3万円ほど光熱費が節約されるというデータもあります。
これは国の機関である総務省がおこなっている統計調査によって出されたデータなので、信憑性の高いデータだと言えます。
電気は利用者が日中に集中しやすいため、利用者が減る深夜は電気代が安いという特徴があります。
そこでそのシステムを活用して深夜のうちにお湯を沸かすなどしておけば、より光熱費を節約することも可能になります。

オール電化の導入には費用がかかりますが、うまく活用できれば数年で元が取れてしまうこともあるほどなので、かなり魅力的なメリットだと言えるのではないでしょうか?

 

リフォームでオール電化にするデメリット

住宅をオール電化タイプの住宅にすることで得られるようになるメリットについて紹介してきましたが、オール電化住宅にもデメリットがないわけではありません。

実際オール電化住宅のリフォームをおこなった人の中には、「こんなデメリットがあるなんて知らなかった」なんて人も少なくありません。
あなた自身がそうなってしまわないためにも、オール電化住宅にするデメリットについてもしっかりと把握しておくことが大切です。

リフォームで現在の住宅をオール電化住宅にするデメリットについてみていきましょう。

 

リフォーム費用がかかる

現在の住宅をオール電化タイプの住宅にすることの代表的なデメリットとしては、やはりリフォーム費用がかかるという点があげられるでしょう。

後ほど詳しく紹介していきますが、オール電化住宅へのリフォームにはいくつか種類があります。
そのため、どのリフォームをおこなうのかについてよってかかる費用が異なってきますが、リフォーム工事なので基本的に安くはありません。
安くても数万円〜数十万円、高い場合だと百万円以上かかってしまうこともあります。

オール電化にはさまざまなメリットがあり、それらのメリットの恩恵を受けるためにオール電化住宅にするわけですが、それにはたくさんの費用が必要になるということを覚えておくようにしましょう。

 

インフラを1つに集中させることのリスク

インフラ設備を1つ集中させることによって万が一の際のリスクが高まってしまうという点も、住宅をオール電化にすることによって生まれるデメリットの1つです。

冒頭にも紹介してきたとおり、オール電化住宅ではガスや石油を使用しません。
文字通り、電力のみで生活していくようになります。
そのため、万が一地域の電力設備に何かしらのトラブルが起こってしまった場合、電気を使用しておこなう全てのことができなくなってしまう可能性があります。
ガスを導入していれば電気が止まったとしてもお湯を沸かすことができますが、オール電化だとそれすらできなくなってしまうわけです。

逆にガスが止まってしまった場合、オール電化ならガスなしでもお湯が沸かせるなどリスクを回避できるという捉え方もできますが、熱源を1つにしてしまうのはリスクが高まるという側面が強いので、その点についても理解しておく必要があると言えるでしょう。

 

オール電化のリフォームの種類と費用の目安

最後に、住宅をオール電化タイプの住宅にしていく際におこなわれる主なリフォームの種類と、その際にかかる費用の目安について紹介していきたいと思います。

一般的な住宅をオール電化住宅にする際におこなわれるリフォーム工事は、

  • 太陽光発電の設置
  • 床暖房の導入
  • エコキュートの導入
  • IHクッキングヒーターの導入

の4種類です。

 

それぞれどういった内容のリフォーム工事で、どれくらいの費用が必要になってくるのかについてみていきましょう。

 

1. 太陽光発電の設置

オール電化で使用する電力を自前である程度まかなえるようになるとして人気が高いのが、太陽光発電の設置です。

屋根や住宅の敷地内に太陽光パネルを設置し、太陽光で電力をまかなっていきます。
自前で電力をまかなえるようになることで、毎月の光熱費を大幅に節約することができるようになります。
ただ、太陽光発電は費用が高く、設置するのに200〜300万円ほどの費用が必要です。

 

2. 床暖房の導入

床暖房の設置の住宅をオール電化工事の一つです。

冬の寒い時期など、石油ストーブやガスストーブを暖房器具として使用しているという住宅も多いかと思いますが、それらの暖房器具の代わりに床暖房を導入するわけです。
床暖房にすれば床全体が暖かくなるので大人数での使用に適していますし、ストーブ系の暖房器具に比べて費用が安くなりやすいというメリットもあります。
床暖房の導入にかかる費用の目安は、50万円〜70万円ほどとなっています。

 

3. エコキュートの導入

住宅をオール電化住宅にするリフォーム工事の中でも特に人気が高いのが、この「エコキュートの導入」です。

エコキュートはガスでお湯を沸かすタイプの給湯器ではなく、大気の熱でお湯を沸かします。
エコキュートでは電気代が安い深夜の時間帯にお湯を沸かすため、お湯を沸かすための費用が節約しやすいという特徴があります。

エコキュートの設置にかかる費用は、50万円〜80万円ほどです。

 

4. IHクッキングヒーターの導入

IHクッキングヒーターの導入も、オール電化住宅に関するリフォーム工事の中で人気の高い工事の1つです。

IHクッキングヒーターはガスではなく電気が熱源になっているため、火災が発生しにくいという特徴があります。
そのため、小さなお子さんがいる住宅への導入にも最適です。
また、全体がフラットな形状になっているため、お手入れが楽で汚れが蓄積しにくいという特徴もあります。

IHクッキングヒーターの導入にかかる費用の目安は、20万円〜30万円ほどとなっています。

 

オール電化のリフォームはまとめておこなうのがお得

住宅をオール電化住宅にする際におこなわれるリフォーム工事の種類について紹介してきましたが、これらの工事はまとめておこなうこともできます。

太陽光発電や床暖房の導入は基本的に個別でおこなわれることが多くなっていますが、エコキュートの導入やIHクッキングヒーターの導入はセットになっている場合が多いです。
その場合、それぞれの工事を個別におこなうよりも費用が安くなっていることが多いので、よりお得に工事をおこないたいのであればセット販売している業者にリフォームを依頼するのもおすすめですよ。

 

まとめ

最近人気の高まってきているリフォーム工事の1つである、オール電化について詳しく紹介してきました。

家庭で使用する熱源を電気に一本化することでさまざまな恩恵を受けることができるようになるオール電化住宅は、これからの住宅の形として注目されているタイプの住宅でもあります。
ですので、もしオール電化住宅へのリフォームを考えているのであれば、ぜひリフォーム業者に相談してみるべきです。

今回この記事では、オール電化住宅のメリットやデメリット、リフォームの種類とそれぞれのリフォームにかかる費用について解説してきましたが、やはりリフォーム業者に相談してみるのが1番です。

リフォーム業者の中にはオール電化をおこなっている業者とおこなっていない業者、オール電化系のリフォームを得意としている業者と得意としていない業者があるので、そういった点に注意しながらリフォーム業者を選び、相談を進めてみてくださいね。