屋根の代表的な8種類のリフォーム方法 工事内容やトラブルなど

2020.03.13

住宅の屋根部分や屋根部分に設置されている屋根材が劣化し始めると、雨漏りなどさまざまな被害が発生する可能性があります。

そのため、屋根部分や屋根材が劣化した始めた場合は早急に屋根のリフォームをおこなわなくてはいけません。
ただ、ひとくちに屋根のリフォームと言ってもその種類はさまざまなので、実際に屋根のリフォームをおこなう際にはどういった方法で屋根のリフォームをおこなうのかをできるだけ明確にしておかなくてはいけません。
というのも、そうすることでリフォーム業者に要望を伝えやすくなりますし、話をスムーズに進めていくこともできるようになるからです。
そこでこの記事では、屋根のリフォームを検討している方のために、屋根のリフォームの種類について詳しく解説していきたいと思います。

屋根のリフォームとしておこなわれる代表的なリフォーム工事の内容について詳しく解説していくので、自分がおこないたいリフォーム工事がどのタイプの工事にあたるのかなどを確認するのに活用してみてください。

 

屋根のリフォーム方法にはどんな種類があるの?

リフォーム工事の中でも屋根部分のリフォーム工事に該当する工事としては、以下の8つがあげられます。

  • 屋根の葺き替え
  • 屋根の葺き直し
  • カバー工法
  • 屋根の塗装
  • 防水工事
  • 漆喰工事
  • 棟板金工事
  • 雨樋工事

ここからは、それぞれの工事がどういった内容の工事なのかについて詳しく解説していきたいと思います。

 

1. 屋根の葺き替え

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の1つ目が、この「屋根の葺き替え工事」です。

日本の住宅の屋根にはさまざまな種類がありますが、屋根の葺き替え工事は、瓦などの屋根材が敷かれている一般的な屋根に対しておこなわれます。
屋根は直射日光や雨などに常にさらされている部分となるため、屋根に敷かれている屋根材は徐々に劣化していってしまいます。
屋根材が劣化すると雨漏りなどのトラブルが発生するようになるわけですが、屋根の葺き替え工事は、劣化してしまった屋根材を撤去し、新しいものに取り替えていくタイプのリフォーム工事です。
また、屋根材の下には防水加工がおこなわれている部分があるのですが、その部分の修繕もおこなっていきます。

これにより雨漏りなどのトラブルが解消されるようになるわけですね。

 

2. 屋根の葺き直し

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の2つ目が、屋根の葺き直し工事です。

先ほど紹介した葺き替え工事は、現在敷かれている屋根材を撤去し、新しい屋根材に差し替えるタイプの工事でした。
一方、この葺き直し工事では、一旦既存の屋根材を撤去しますが、最終的にその屋根材を再利用していきます。
先ほども紹介したように、屋根材の下には、防水紙や漆喰などの防水加工が施された部分があります。
屋根の葺き直し工事では、この防水加工が施された部分のメンテナンスをおこない、一旦撤去した屋根材を再度敷き直していくわけです。

屋根の葺き直し工事は、一旦撤去した屋根材を廃棄せず再利用するタイプのリフォーム方法となるため、葺き替え工事と比べるとリフォームにかかる費用が少なくて済むというメリットがあります。

 

3. カバー工法

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の3つ目が、カバー工法です。

これまで紹介してきた葺き替え工事や葺き直し工事は、既存の屋根材を一旦撤去する必要があります。
そのため、手間と時間がかかりますし、費用も高くなってしまいがちです。
対してカバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ね張りしていくタイプのリフォーム方法になります。
カバー工法では既存の屋根材を残すため、屋根材を撤去する必要がありません。
そのため撤去費用がかかりませんし、撤去する廃材が出ないため、廃材の処理費用も安く抑えることができます。

カバー工法はメリットが多く人気の高いリフォーム方法ですが、カバー工法をおこなえる屋根の種類が限定されているなどのデメリットもあります。

 

4. 屋根の塗装

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の4つ目が、屋根の塗装工事です。

住宅の屋根部分や屋根材には、基本的に塗装が実施されています。
なぜ塗装をおこなう必要があるのかというと、住宅の内部や屋根材を、直射日光や雨水から守るためです。
専用の塗料によって塗装をおこなうと「塗膜」という膜が張られるようになります。
この塗膜が、直射日光や雨水から住宅の内部や屋根材を保護してくれるわけですが、この塗膜自体も直射日光や雨水の影響を受けるため、時間が経つとその効果が薄れてしまいます。
そこでおこなうのが、屋根部分や屋根材の再塗装というわけです。

再塗装をおこなうことで新しい塗膜が張られ防水性がアップするため、住宅の内部や屋根材がしっかりと保護されるようになります。

また、長年直射日光や雨水にさらされることで劣化してしまった見た目も良くすることもできますよ。

 

5. 防水工事

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の5つ目が、防水工事です。

防水工事は、陸屋根タイプの屋根を採用している住宅の屋根や屋上があるタイプの住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事です。
それらの屋根には基本的に防水工事が実施されていますが、この防水加工も永遠にもつタイプのものではなく、年々劣化していってしまうものです。
そのため、防水工事によって再度防水性能を高める必要でてくるわけです。
防水工事では、塗料を塗布することで防水性能を向上させていきます。
塗装工事と似たような工事だと思ってもらえればいいでしょう。

これにより、住宅内部への雨水の侵入を防ぐことができるようになります。

 

6. 漆喰工事

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の6つ目が、漆喰工事です。

漆喰工事は、瓦葺きの屋根に対しておこなわれるタイプのリフォーム工事です。
瓦葺きの屋根の瓦は漆喰によって固定されています。
しかし、この漆喰も年々劣化していってしまうため、漆喰の劣化が進むと、瓦の浮きやズレ、割れなどの原因となってしまいます。
そこでおこなわれるのが漆喰工事です。

漆喰工事では、新しい漆喰を詰め直すことで漆喰の強度を高めていきます。

 

7. 棟板金工事

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の7つ目が、棟板金工事です。

日本の住宅の屋根にはスレートと呼ばれる屋根材が採用されているタイプの屋根が多くなっていますが、このスレートを固定しているのが「棟板金」です。
そんな棟板金ですが、棟板金も年々劣化していってしまうタイプのパーツなので、放っておくと風に飛ばされてしまったり屋根からズレ落ちてしまうことがあります。

そうなると雨漏りの原因になってしまうので、棟板金工事で修繕をおこなう必要があるわけですね。

 

8. 雨樋工事

住宅の屋根に対しておこなわれるリフォーム工事の8つ目が、雨樋工事です。

雨樋は、降ってきた雨を地上に排水させるための大切な設備です。
そのため、雨樋が劣化すると正しく排水がおこなえず、あらゆるトラブルが発生してしまう可能性があります。
そこでおこなわれるのが雨樋工事です。

雨樋工事では、劣化している部分の修繕や交換によって雨樋の役割を元通りにしていきます。

 

屋根のリフォームは専門の業者に任せよう

今回紹介してきたように、屋根のリフォーム工事にはさまざまな種類があります。

今回紹介してきた修繕方法のうちどの方法で屋根部分を修繕していくにしても、結構な額のリフォーム費用が必要になっていきます。
そのため、「どうにかDIYで対応できないか」という風に考えている方も少なくないのではないでしょうか?
しかし、屋根部分のリフォーム工事を自分でおこなおうとするのはあまりおすすめできません。

基本的に住宅のリフォーム工事を自分でおこなおうとするのはおすすめできないのですが、高所での作業になる屋根部分のリフォームは特に事故につながるリスクが高いため、自分で対処するのは避けるべきです。
屋根のリフォームは安くても数万円、高い場合だと百万円以上になることもありますが、その費用を節約したいからと言ってケガをしてしまっては元も子もありません。

また、住宅の屋根は、住宅の内部を雨水などから守るという大事な役割を担っていますが、きちんとした知識と技術のない方が対応してしまうことでその役割をしっかりと果たすことができなくなってしまう可能性があります。
そうなると住宅の内部に雨水が侵入して侵食してしまったりするため、屋根部分だけでなく住宅全体のリフォームが必要になってしまう可能性もあります。
そうなってしまわないよう、多少費用はかかってしまいますが、専門の業者にリフォームをおこなうべきだと言うわけです。

節約のために自分でおこないたいと考えてしまうのもわからなくはありませんが、リスクを考え、専門の業者に対応してもらうようにしましょう。

 

まとめ

屋根部分のリフォームを検討している方のために、屋根のリフォームの種類について詳しく紹介してきました。

実際に屋根のリフォームをおこなう場合、今回紹介した工事のいずれかに該当するはずです。
今回紹介した中でどの工事に該当するのかがわからなくても、この記事で紹介してきた内容を参考にして屋根のリフォーム工事でおこなわれる工事の種類にはどういったものがあるのかを理解しておくことで、リフォーム業者への相談をよりスムーズに進めていくことができるようになるはずです。

ですので、全ての項目を覚えて必要はありませんが、屋根のリフォーム工事にはどのような種類があり、どういった工事をおこなっていくのかという部分については把握しておくようにしてください。
また、「屋根の塗装や防水ぐらいなら自分でもできるかも」と考える人は少なくありませんが、屋根の形状によっては転落のリスクがあるため、自分でおこなうのは避けるべきです。

そして何より、そういった一見簡単そうに見える工事もしっかりとした知識と技術力が必要になるものなので、自分でおこなうのではなく、専門の業者に依頼しておこなってもらうようにしましょう。