フローリングの補修方法をトラブル・種類別に解説!

2020.03.27

住宅の床材として最も多く採用されている人気の床材、「フローリング」。

そんなフローリングですが、住宅を建ててしばらくするとどうしても不具合が出てきてしまうものです。
大抵の場合そのままにしておいても特に問題が発生するわけではありませんが、見た目的によくありませんし、放置しておくことでより深刻な不具合になってしまう可能性もあります。

そのため、フローリングに不具合が発生してしまった場合はできるだけ早く補修をおこなうべきだと言えるわけですが、フローリングを補修する方法には自分で補修する方法もあります。
実際、「軽い不具合であれば自分で補修したい」と考えている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、フローリングに不具合が発生してしまった場合の補修方法について詳しく紹介していきたいと思います。

不具合別の補修方法や、自分でおこなうのではなく専門の業者に依頼する工事についても紹介していくので、フローリングの不具合に悩まされている方はぜひ参考にしてみてください。

 

トラブル別にフローリングの補修方法を紹介

住宅のフローリングに起こるトラブルとひとくにいっても、さまざまなトラブルがあります。
そして、修理方法、補修方法はそのトラブルの種類によって異なるため、それぞれのトラブルにあった方法で修理をおこなっていく必要あります。

トラブル別のフローリングの補修方法についてみていきましょう。

 

1. フローリングのヘコみの補修方法

住宅のフローリングに起こるトラブルの1つ目が、フローリングのヘコみです。

住宅のフローリングにはさまざまな木材を原料としたフローリング材が採用されていますが、基本的にはどのフローリング材も高い耐久性能をもちあわせています。
しかし、長い期間が経過するとどうしても耐久性能は低下してしまいますし、いくら基本的な耐久性が高いとはいえ、重量のあるものを落としてしまったりするとフローリングにヘコみが発生してしまうことがあります。

そのようにして発生してしまったフローリングのヘコミにはアイロンの熱が効果的です。
フローリングの原料は木材ですが、木材は水分を吸収すると膨張するという特性を持っています。
その特性を上手く活用するのが、このアイロンを使用する修理方法です。
まず、アイロンと水に濡らした布を用意します。
次に、水に濡らした布をフローリングのへコんでいる部分にあてがいましょう。
へコんでいる部分に布をあてがったら、その上からアイロンをあてます。
こうすることで布に染み込んだ水分が水蒸気となって蒸発し、フローリングに染み込んでいきます。
そして、しばらくすると木が膨張し、ヘコみが目立たなくなるというわけです。

小さなヘコみであれば、この補修方法で充分対応可能ですよ。

 

2. フローリングの傷の補修方法

住宅のフローリングに起こるトラブルの2つ目が、フローリングの傷です。

先ほども解説したようにフローリングは耐久性の高い床材ですが、年月が経過して耐久性能が低下してくるとどうしても傷がつきやすくなってしまいます。
大きな傷の場合はケガのリスクもあるためリフォーム業者に工事依頼するべきですが、小さな傷であれば自分で補修することが可能です。

フローリングの小さな傷の補修に対応したアイテムにはさまざまなアイテムがあり、ホームセンターにいけばそれらのアイテムを入手することができるようになっています。
最も簡単にフローリングの傷を補修することができるのが、色を塗って傷を目立たなくするタイプの修理道具です。

フローリングのカラーに似せた色のペンが何色かセットになっていて、それらのペンで傷がついてしまった部分を塗装することで傷を目立たなくします。
また、シールで隠すタイプの修理道具もあります。
もっとしっかりと修理したいのであれば、固形の材料を傷に埋め込んで修理するタイプの修理道具を活用しましょう。
まず、専用の固形の材料を傷に埋め込み、専用のヤスリなどで平らにしていきます。
埋め込んだ材料が平らになったら、後は付属の塗料で簡単に塗装するだけです。

これだけでしっかりとフローリングの傷を補修することができますよ。

 

3. フローリングの剥がれの補修方法

住宅のフローリングに起こるトラブルの3つ目が、フローリングの剥がれです。

フローリングには無垢材フローリングと複合フローリングとがあり、ほとんどの住宅では複合フローリングが採用されています。
複合フローリングは木材の表面に木製のシールを貼り付けたタイプのフローリング材ですが、このシールの部分が剥がれてしまうことがあります。

剥がれてしまったフローリング材を補修する場合は、まず接着剤で表面のシートを再度木材部分にしっかりと接着させます。
単純に表面のシートが剥がれているだけであれば、後は接着剤が乾燥するのを待つだけです。

シートが完全に剥がれてしまっている場合は、パテという専用の修理道具を使用します。
シートが剥がれてしまっている部分にパテを埋め込み、ヤスリをかけて調整していきます。
調整できたら、パテを塗料で塗装しましょう。

後は、元のフローリング材に合わせてニスなどのツヤ剤を塗り、しっかりと乾燥させれば完了です。

 

4. フローリングのカビや汚れの補修方法

住宅のフローリングに起こるトラブルの4つ目が、フローリングのカビや汚れです。

フローリングは住宅の中でも使用頻度が高い部分ということもあってかなり汚れが蓄積しやすい場所となっています。
また、素材が木材ということもあり、湿気が多い梅雨の記事にはどうしてもカビが発生してしまいがちです。
汚れをそのまま放置しているのは見た目的によくありませんし、カビを放置しているのは健康面で問題があります。

そのため、フローリングにカビが生えてしまっている場合や汚れている場合は早急に修理するべきだと言えますが、その際に役立つのがアルコールです。
カビや汚れの気になる部分にアルコールを噴射し、少し放置してから乾いた布で拭き取っていきます。
この際、フローリングを痛めてしまう可能性があるので決して強くこすりすぎないようにしてください。
雑菌であるカビは強くこすらずとも落ちるはずですし、アルコールを噴射していることで頑固な汚れでない限り落とせるはずですよ。

カビは放置しているとどんどん根深くなりますし、広がってしまう恐れもあるので、できるだけ早く対応するのを忘れないようにしてください。

 

5. フローリングの床鳴りの補修方法

住宅のフローリングに起こるトラブルの5つ目が、フローリングの床鳴りです。

フローリング材は長方形の細いパーツ同士を接合して製造されていますが、湿気によって木材が膨張するとことで発生するのがこの床鳴りです。
床鳴りは健康面に影響をあたえるようなものではありませんが、フローリングの種類によってはかなり大きな音がなっってしまうこともあるので、直せるのであれば直してしまいましょう。

実はホームセンターにはこういった床鳴りの発生を抑制するアイテムがいろいろと販売されているので、そういったアイテムを購入することで床鳴りを軽減したり発生させなくすることが可能です。
これらのアイテムのほとんどが、フローリングとフローリングの継ぎ目に特殊な液体と塗布するタイプのものです。

そうすることで継ぎ目の摩擦を軽減し、床鳴りの発生を抑制することができるようになります。

 

自分でフローリングの修理をおこなうのをおすすめしない理由

ここまで、フローリングに発生しやすいトラブルとそれらのトラブルへの対処法について詳しく紹介してきました。

ただし、今回紹介した方法はあくまでも発生したトラブルの症状が軽い場合に有効な方法でしかありません。
もし発生したトラブルが大規模なものの場合、それらのトラブルに自分で対処しようとするのはおすすめできません。
というのも、軽いものであれば紹介してきたような方法や紹介してきたアイテムを使って対処することが可能ですが、その症状が深刻なものになると、紹介してきた方法や紹介してきたアイテムでは正しく対応できなくなってしまうからです。

特に注意するべきなのが、フローリングのヘコみや傷、剥がれといったトラブルです。
フローリングのヘコみや傷、剥がれの状態がひどい場合、知識と技術を持ち合わせた専門家でないと正しく対処することができません。
ひどい症状のものや大規模な症状になってしまっているものを自分で対応しようとしてしまうと正しく修理できない可能性がありますし、逆に症状を悪化させてしまうことすらあります。
フローリングの大規模な補修は専門家でも対処が難しい場合があるので、それを一般の方が正しく対処するのはほぼ不可能です。

業者に工事依頼する場合には費用が発生してしまいますが、長い目で見た場合だと専門家にしっかりと修理してもらった方が安くつくことがほとんどなので、ぜひ専門の業者に工事(リフォーム)を依頼するようにしてください。

 

まとめ

住宅のフローリングに不具合が発生してしまった場合の補修方法について詳しく紹介してきました。

フローリングに発生する不具合はさまざまですが、もしその不具合が小さなものであれば、今回紹介した方法を使って自分で修理することができるはずです。
ホームセンターにいけばフローリングの修理に利用できる便利なアイテムが豊富に揃っているのでぜひ足を運んでみてください。

ただ、この記事でも紹介してきたように、よほど小さな不具合でない限り自分でフローリングの補修をおこなうのはおすすめできません。
知識も技術もない状態で補修をおこなった場合、正しく補修をおこなえない可能性が高いですし、逆に悪化させてしまう可能性もあるからです。
また、賃貸住宅の場合、住宅の床部分であるフローリングはあなたの所有物でなく大家さんから借りているものにあたるため、むやみに手を加えるべきではありません。
退去時のトラブルを避けるためにも、一度大家さんに相談し、専門の業者に対応してもらうべきです。
専門の業者に依頼した場合、多少の費用はかかりますが、適切に対応してもらえますし、状況が悪化してしまうようなことはありません。

ですので、よほど軽いものでない限りは、専門の業者に相談し、専門家に対してもらうようにしましょう。