日々の生活を送る上で徐々に劣化していってしまう住宅の床材。
住宅の床材が劣化した場合、音がなったり、へこみが生じたり、最悪の場合には床が抜けてしまうこともあります。
そのため、住宅の床が劣化し始めた場合は早急に床のリフォームを検討するべきです。
そこで、この記事では住宅の床に使用される床材の種類について詳しく紹介していきたいと思います。
住宅の床に使用される主な床材とそれぞれの床材の特徴についてはもちろん、床材の選び方などについても紹介していくので、住宅の床のリフォームを検討している方にとってかなり参考になる内容となっています。
ですので、これから住宅の床をリフォームしようと考えている方は、ぜひこの記事で紹介している内容を参考にしてみてくださいね。
住宅の床に使用できる床材の種類
住宅の床に設置できる床材と言えばフローリングや畳が一般的ですが、実はそれだけではありません。
住宅の床に設置できる床材にはフローリングや畳以外にもさまざまな種類があります。
そのため、これから住宅の床材をリフォームしようと考えているのであればどの床材に変更するのかを決めていかなくてはいけません。
そこでまずは、住宅の床に使用できる床材にはどういった種類があるのかについてみていきましょう。
1. フローリング
住宅の床に使用される床材の1つ目が、定番の床材と言えるフローリングです。
フローリングは木材を床材用に加工した建材で、住宅の床材として最も多く採用されている床材でもあります。
フローリングはどんな住宅にもマッチするタイプの床材なので住宅を選びませんし、木材の風合いがあたたかみを演出してくれるので非常に人気の高い床材となっています。
無垢材フローリングと複合フローリング
住宅の床材として最も人気の高い床材であるフローリングですが、フローリングにはさまざまな種類があります。
フローリングタイプの床材は素材となっている木材の種類で分けられることが多いのですが、実はそれ以外にも、「無垢材フローリング」と「複合フローリング」に分けることができます。
無垢材フローリングは、単層になっているフローリング材です。
無垢材フローリングは木本来の味わいや雰囲気が楽しめるタイプのフローリング材として人気が高く、こだわりが強い方が好んで選ぶ傾向があります。
無垢材フローリングは時間が経過すればするほど味わい深くなっていくという特徴もあるので、経年変化を楽しめるタイプのフローリング材とも言えます。
ただ、素材本来の良さを活かすため最低限の加工しか施されていないことが多く、統一感を演出しにくいというデメリットがあります。
また、湿気や傷に比較的弱いタイプのフローリング材です。
もう一種類のフローリング材である複合フローリングは、無垢材フローリングの素材でもある合板や集積材にシートを貼って製造されるタイプのフローリング材です。
日本の住宅では、無垢材フローリングよりもこの複合フローリングの方が多く採用されています。
複合フローリングは表面に加工を施すことで水気や湿気、傷に強いという特徴があります。
また、最近ではさまざまな機能を備えた機能性の高いタイプのフローリング材も登場してきています。
ただ、その分価格が高くなってしまっていることが多いですし、無垢材フローリングのように簡単に補修できないというデメリットもあります。
フローリングに使用される木の種類
住宅の床に使用されるフローリングには無垢材フローリングと複合フローリングとがあると解説してきましたが、フローリングは木の種類でも分けることができます。
木の種類によって特徴が異なるため、フローリングに使用される木の種類についても簡単に解説しておきたいと思います。
住宅のフローリングに使用される木の種類の中でも定番と言えるのが、ウォールナットです。
ウォールナットは濃い茶色が特徴的な木で、住宅の床に深みや高級感をもたらしてくれるため、非常に人気が高くなっています。
また、ウォールナットはフローリングに使用されている木の中でも特に耐久性が高いので、傷に強く、耐用年数も長いというメリットがあります。
「ウォールナットだと少し暗くなりすぎてしまう」という方におすすめなのがブラックチェリーです。
ブラックチェリーはウォールナットよりも明るい色味が特徴のフローリング材で、子ども部屋や家族が集まるリビングなどの空間におすすめの素材です。
また、色味の変化を楽しむことができる木でもあります。
耐久性は中程度でそこまで高いわけではありませんが、低いわけでもないので特に気にする必要はないでしょう。
「もう少しナチュラルな風合いの木の方が好みだ」という方には、メープルのフローリング材がおすすめです。
メープルのフローリング材はブラックチェリーよりも白っぽく、木のナチュラル感を感じられる人気のフローリング材です。
メープルもウォールナット同様衝撃に強いタイプの木材ですし、色味も明るいので、子ども部屋の床に採用する方が多い素材となっています。
住宅の床用のフローリング材として良く採用されるのは、上記で紹介した3種類の木材です。
その他にも、
- チーク
- オーク
- タモ
- バーチ
- シカモア
などさまざまな木のフローリング材があるので、木の種類にこだわりたい方は業者に相談してみるのをおすすめします。
2. 畳
住宅の床に使用される床材の2つ目が、こちらも定番の床材と言える畳です。
私たち日本人にとって馴染みの深い床材である畳は、い草を加工して作られます。
昔ながらの日本の住宅にマッチするのはもちろん、住宅内に和室を1つ以上は確保したいと考える方は未だに多いので、フローリングの人気が高まってきているとは言え未だに採用される機会の多い床材でもあります。
畳はい草が原料となっていると解説してきましたが、い草には天然の湿度調節機能が備わっているので、湿度の高い夏場でも快適に過ごすことができるという特徴もあります。
3. カーペット
住宅の床に使用される床材の3つ目が、高級感を演出してくれるタイプの床材であるカーペットです。
海外での人気は高いものの日本での人気はそれほどでもないカーペットですが、高級感を演出できるということもあって一部の層からの人気が高い床材となっています。
また、カーペットはカラーバリエーションやデザインも豊富なので、自分好みの部屋を実現しやすいというメリットもあります。
一方で夏のムシムシする時期には向いていないというデメリットや、ダニが繁殖しやすいというデメリットがあります。
4. タイル
住宅の床に使用される床材の4つ目が、タイルです。
タイルはその特性上、玄関やキッチン、バスルームなどに採用されることの多い床材です。
タイルもカラーバリエーションやデザインが多いタイプの床材なので、自分好みの空間を演出するのに優れています。
また、その他の床材に比べて水はけがいいため、掃除しやすいというメリットもあります。
一方で滑りやすいといったデメリットや寒さが伝わりやすといったデメリットがあるため、やはり使用する場所を選ぶタイプの床材だと言えるでしょう。
5. コルク
住宅の床に使用される床材の5つ目が、コルクです。
コルクはクッション性の高い床材なので、子ども部屋に採用されることが多くなってきている床材です。
また、クッション性が高い上に滑りにくいという特性も持ち合わせているので、ペットを買っている住宅の床にも最適だと言えます。
一方でその他の床材に比べて耐久性がそこまで高くないため、メンテナンスの頻度が多くなってしまいがちというデメリットがあります。
6. 石材
住宅の床に使用される床材の6つ目が、石材です。
今回紹介する6つの床材の中で最も高級感のある床材が、この石材です。
石材には、天然の大理石などが原料として使用されます。
石材は高級感こそ演出できるものの、それ以外にこれといったメリットのない床材でもあります。
- 値段が高い
- 汚れやすい
- 寒さが伝わりやすい
など、デメリットの多い床材なので、誰にでもおすすめできるタイプの床材ではありません。
住宅の床材は用途に合わせて選ぶのがおすすめ
住宅の床材として採用される機会の多い床材を6種類紹介してきましたが、床材を選ぶときには好みだけで選ばないようにしてください。
もちろん理想の住宅を作っていく上で好みに合わせるということはとても重要ですが、好みだけで選んでしまうと生活のしやすさや快適さが犠牲になってしまいます。
いくらデザイン的に好みの空間に仕上がったとしても、生活しにくい住宅には住み続けたくないですよね?
ですので、住宅の床に採用する床材を選ぶときには、好みだけでなく、用途に合わせて床材を選ぶようにしてください。
ここまで紹介してきたように、それぞれの床材には異なる特徴があります。
それらの特徴を意識しながら床材を選ぶようにすると、快適で生活しやすい住宅を作ることができるようになります。
例えば、玄関には掃除のしやすいタイルや石材を採用してみたり、子ども部屋には滑りにくさやクッション性を備えたコルクを採用してみたりといった感じです。
また、小さなお子さんや高齢者のいる家庭、あるいはペットのいる家庭であれば、安全性を考慮してコルクやカーペットを主な床材として採用するのもアリだと言えます。
このように、床材を選ぶときは用途に合わせて選ぶのがおすすめなので、ぜひ用途を意識しながら選んでみてください。
まとめ
住宅の床のリフォームをおこなう際に重要なポイントになってくる、住宅の床に使用される床材の種類について詳しく紹介してきました。
今回紹介してきたように、住宅の床に使用できる床材にはさまざまな種類があります。
フローリングや畳などが一般的ですが、カーペットやタイルなどを採用する住宅も増えてきています。
今回紹介した6つの床材はそれぞれ異なる特徴を持っていて、最適な用途や最適な場所がある程度決まっているので、好みだけで選ぶのではなく、用途や場所にあったものを選ぶようにしてくださいね。
また、実際に選ぶときには専門家の意見が参考になるので、住宅の床のリフォームをおこなうことが決まった場合は、なるべく早くリフォーム業者に相談するようにしましょう。
そうすることで、住宅の床のリフォームをスムーズに進めていくことができるようになりますよ。