劣化し始めた住宅の外壁を修繕するのに最適な外壁塗装。
今の塗装が劣化し始めた場合、そのままにしていると住宅の内部にまで影響が出てき始めてしまうため、できるだけ早くに外壁の再塗装をおこなうべきです。
実際に外壁塗装をおこなう場合どの塗料で外壁塗装をおこなうかを決めていかなくてはいけませんが、外壁塗装に用いられる塗料は種類が多く選ぶのが大変です。
また、塗料によって耐久性や性能が大きく異なるため、塗料選びを失敗してしまうと思うような塗装がおこなえず、再塗装自体が失敗してしまうことすらありえます。
そこでこの記事では、住宅の外壁塗装をおこなう際の塗料の選び方について詳しく解説していきたいと思います。
外壁塗装に用いられる塗料の種類について解説しつつ、外壁塗装に用いる塗料を選ぶ際どういったポイントに注目して選んでいけばいいのかを紹介していくので、住宅の外壁塗装を検討中の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
塗料を選ぶ前に知っておきたい代表的な塗料の種類
外壁塗装に使用する塗料の選び方について解説していく前に、外壁塗装に用いられる塗料の種類についてまずは簡単に紹介しておきたいと思います。
どういった塗料があるのかを把握しておくことでよりスムーズに塗料を選んでいけるようになるので、どういった塗料があるのかについてはぜひ把握しておくようにしてください。
今現在外壁塗装に使用される塗料としては以下の8種類の塗料があげられます。
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- ラジカル塗料
- フッ素塗料
- セラミック塗料
- 無機塗料
- 光触媒塗料
最も用いられることが多く人気が高いのはシリコン塗料で、外壁塗装に用いられる塗料としては定番の塗料と言えます。
また、ラジカル塗料や光触媒塗料など機能性の高い塗料の人気も高まってきていますし、耐用年数の長いフッ素塗料も人気の高い塗料の一つです。
逆に一昔前まで主流だったアクリル塗料やウレタン塗料の人気は下がってきていて、アクリル塗料はほとんど採用されなくなってきています。
これら外壁塗装に用いられる塗料はそれぞれ異なる特徴を持っているので、それぞれの塗料がどういった塗料でどういった特徴を持っているのかについても理解しておくことが大切です。
外壁塗装の塗料と特徴については記事に詳しくまとめているので、そちらもぜひチェックしてみてください。
外壁塗装に使用する塗料の7つの選び方
では、ここからは外壁塗装に使用する塗料を選ぶときの選び方について紹介していきたいと思います。
ひとくちに外壁塗装に使用する塗料の選び方と言ってもさまざまな方法があります。
予算に合わせて選ぶ方法や耐用年数で選ぶ方法、機能性で選ぶ方法などさまざまです。
いずれか一つを重要視して選んでもいいですし、いくつかの項目を重要視して選ぶのもアリです。
自分が外壁塗装をおこなう上で重要視する項目に優先順位を設けて選んでいくようにしてください。
1. 予算に合わせて選ぶ
外壁塗装に使用する塗料を選ぶ方法の一つ目が、予算に合わせて選ぶ方法です。
外壁の再塗装をおこなう場合おおよその予算を設定している方がほとんどかと思いますが、その予算に合わせる形で選ぶ方法が、この「予算に合わせて選ぶ方法」です。
先ほど紹介したように外壁塗装に用いられる塗料にはいくつか種類がありますが、塗料によって価格が異なります。
単価の安い塗料を選べば外壁塗装にかかる費用を安く済ませることができますし、単価の高い塗料を選べば外壁塗装にかかる費用は高くなります。
それぞれの塗料と1平米あたりの単価の目安は以下の表のとおりです。
塗料の種類 | 1平米の単価目安 |
アクリル塗料 | 1,000〜1,300円 |
ウレタン塗料 | 1,600円〜2,000円 |
シリコン塗料 | 2,000円〜3,500円 |
ラジカル塗料 | 2,500〜4,000円 |
フッ素塗料 | 3,000円〜4,500円 |
セラミック塗料 | 5,000〜6,000円 |
無機塗料 | 3,500円〜5,000円 |
光触媒塗料 | 4,000〜5,000円 |
上記の単価はあくまで目安ですし、どのメーカーの塗料を採用するのかによっても価格が変動します。
とはいえ、おおよその目安にはなるはずです。
ただ、住宅の外壁の面積は塗装業者でないと正確に算出できないので、より正確な費用が知りたい場合は業者に見積もりをとってもらうようにしましょう。
2. 耐用年数で選ぶ
外壁塗装に使用する塗料を選ぶ方法としては、耐用年数を重視して選ぶという方法もあります。
外壁塗装に使用するそれぞれの塗料には、耐用年数が設定されています。
耐用年数というのは、実際に外壁に施工した場合どれくらいの期間劣化せずに外壁を保護してくれるのかを表したものです。
それぞれの塗料の耐用年数の目安は以下の表のとおりです。
塗料の種類 | 耐用年数の目安 |
アクリル塗料 | 5〜7年 |
ウレタン塗料 | 7〜10年 |
シリコン塗料 | 10〜15年 |
ラジカル塗料 | 10〜15年 |
フッ素塗料 | 15〜20年 |
セラミック塗料 | 10〜15年 |
無機塗料 | 10〜25年 |
光触媒塗料 | 10〜20年 |
上記の耐用年数もあくまで目安でしかありませんし、使用する塗料のメーカーや製品によって多少前後しますが、おおよその目安にはなるはずです。
外壁塗装に使用する塗料の選び方には予算に合わせて選ぶ方法があると解説してきましたが、塗料の費用だけを気にし過ぎて耐用年数が短い塗料を選んでしまうと、メンテナンスが多くなってしまい、逆に高くついてしまう場合もあります。
そのため、多少予算をオーバーしてしまうとしても、より耐用年数の長い塗料を選ぶことをおすすめします。
3. 機能性で選ぶ
外壁塗装に用いられる塗料には、さまざまな機能性を持った塗料が登場してきています。
そのため、これらの機能性を重視して塗料を選ぶという選び方もあります。
どういった機能が備わっているかについては製品による違いもありますが、フッ素塗料には紫外線に強いという特徴がありますし、セラミック塗料には断熱機能や遮熱機能が備わっています。
また、ラジカル塗料や無機塗料にはチョーキングが発生しにくくなるという機能性が備わっていますし、光触媒塗料は太陽光が当たることで外壁に汚れが付着しにくくなるという高機能な塗料です。
機能性の高い塗料を選べばメンテナンスにかかる手間が大幅に削減できるなどのメリットがあります。
外壁塗装に使用する塗料には機能性の高い塗料もあれば機能性のない塗料もあるので、機能性と費用を天秤にかけながら選んでみてください。
4. 色やデザイン性で選ぶ
外壁塗装に使用する塗料の選び方には、色やデザイン性で選ぶという方法もあります。
紹介してきたように外壁塗装用の塗料にはさまざまな塗料がありますが、カラーラインナップが充実している塗料もあれば、選べる色が限定されてしまっているタイプの塗料もあります。
これは塗料に配合されている成分の違いによるものです。
色が出しやすい塗料もあれば、色を出しにくい塗料もあるということですね。
例えば高機能でメンテナンス性という点において魅力的な光触媒塗料ですが、光触媒塗料は配合されている成分の性質上、白系のカラーのものしか販売されていません。
そのため、色を柔軟に選ぶことが難しくなっています。
また、艶があるタイプの塗料と艶のないタイプの塗料もあります。
色やデザイン性は住宅の見た目を左右する重要な要素なので、色やデザイン性にこだわって選ぶのもオススメの選び方の一つです。
5. 住宅の外壁に合わせて選ぶ
外壁塗装に使用する塗料を選ぶ際に忘れてはいけないのが、住宅の外壁に採用されている素材について。
住宅の外壁にはさまざまな素材が採用されていますが、素材によって最適な塗料が決まっていたりするものです。
また、最適な塗料が決まっていない場合でも、その素材に適した塗料と適していない塗料とがあります。
外壁材に適した塗料を選べばその塗料の機能性を最大限に発揮することができますが、適していない塗料を選んでしまうとその塗料に備わっている機能性を損なってしまいかねません。
そうなってしまわないためにも、現在の住宅に採用されている外壁の素材と相性の良い塗料を選ぶようにする必要があるわけです。
ただし、外壁材としてどういったものが使用されているのかについての判断は一般の方ができるようなものではないので、この場合も業者に依頼して正しく判断してもらうようにしましょう。
外壁塗装の塗料の選び方はプロに相談するのが一番
ここまで外壁塗装に使用する塗料を選ぶときに注目すべきポイントについて解説しつつ、それらのポイントをふまえた選び方について紹介してきました。
ただ、ここまでの内容を振り返ってもらってもわかるように、外壁塗装に使用する塗料を選ぶのは決して簡単ではありません。
外壁塗装に用いられる塗料は種類も多く、それぞれの塗料で特徴が異なります。
また、かかる費用や耐用年数にも違いがありますが、費用や耐用年数はどのメーカーのどの塗料を選ぶかでも異なってきます。
ただ、それらについて一般の方が調べて把握するのには限界がありますし、現在の住宅の外壁にどの塗料が合うのか正しく判断するためには経験や知識が必要です。
ですので、外壁塗装に用いる塗料を選ぶときには、外壁塗装のプロである塗装屋やリフォーム会社と一緒に選ぶようにしましょう。
そうすることで塗料選びで失敗してしまう確率をグッと抑えることができるようになりますよ。
まとめ
外壁塗装に用いる塗料の選び方について詳しく紹介してきました。
外壁塗装に用いる塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
また、かかる費用や耐用年数も異なるので、何となくで選ぶようなことはせず、今回紹介してきた5つの選び方を参考にしながらじっくりと時間をかけて選ぶようにしてください。
外壁塗装に用いる塗料は塗装会社やリフォーム会社などのプロと一緒に選ぶべきだと解説してきましたが、事前にある程度の目星をつけておいたり、事前にある程度の目星をつけるためにどういった基準で選べばいいのかを理解しておくことは全然アリです。
むしろそうすることで話をスムーズに進めることができ、外壁の再塗装に早く着手できるようになります。
ですので、今回紹介してきた選び方を参考にしながら、どの塗料にするのかを考えてみてはいかがでしょうか?