クロス(壁紙)のリフォームの種類や注意点とは

2020.03.02

住宅に住み続けていると次第に汚れや劣化が目立ち始めてくる部屋のクロス。

クロスが汚れたり劣化してしまう原因としては、

  • ホコリ
  • タバコの煙
  • 料理の油ハネ

といったものがあげられますが、汚れや劣化が目立ち始めてきている場合はクロスのリフォームを検討するべきです。

しかし、クロスのリフォームをおこなうときには、事前にいくつか知っておくべきことがあります。

これらの項目について知っておくのと知っておかないのとではクロスのリフォームを成功させられる確率に大きな違いが出てきてしまうので、クロスのリフォームを検討しているのであれば絶対に確認しておくべきです。
そこでこの記事では、クロスのリフォームについて詳しく解説していきたいと思います。

クロスのリフォームに使用されるクロスの種類などの基本的な項目について紹介しつつ、実際にクロスのリフォームをおこなうときに注意するべきいくつかのポイントについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

 

クロスのリフォームをおこなうときに選べるクロスの種類

クロスのリフォームをおこなう場合、どういったクロスに張り替えるのかを決めていく必要があります。

しかし、ひとくちにクロスと言ってもその種類はさまざまで、それぞれ異なる特徴を持っています。
そのため、クロスのリフォームをおこなうときには、クロスのリフォームに使用されるクロスにはどういった種類があり、それぞれのクロスがどういった特徴を持っているのかをしっかりと把握しておくべきです。

そこでまずは、クロスのリフォームに使用される5つの代表的なクロスと特徴について紹介していきたいと思います。

 

1. ビニールクロス

クロスのリフォームに使用される代表的なクロスの1つ目が、ビニールクロスです。

ビニールクロスは住宅の壁紙として使用されるクロスの中でも定番と言えるクロスで、最も採用されている住宅が多いクロスでもあります。
ビニールクロスはその名の通り、ビニール製のシートに紙を貼り付ける形で加工されているクロスです。
ビニールには加工しやすいという特徴があるため、カラーやデザインが豊富という特徴がありますし、パターンも豊富です。

また、加工がしやすいのとビニールという素材自体が安いということもあって、数あるクロスの中でも特に価格の安いリーズナブルなクロスとなっています。

 

2. 紙クロス

クロスのリフォームに使用される代表的なクロスの2つ目が、紙クロスです。

紙クロスはその名のとおり紙を主原料としたクロスで、紙独特の柔らかな印象が特徴的なクロスです。
元々日本の住宅よりも海外の住宅で採用されることが多かったクロスですが、最近では取り扱う業者が増え、日本の住宅の壁紙としても採用される頻度が増えてきました。
元々は海外で多く採用されるタイプのクロスだったということもあって海外からの輸入品がメインになってはいますが、最近では日本の和紙が使用された趣深いものも登場してきています。

紙クロスは風合いが特徴的なので和室にマッチしやすいという特徴がありますが、加工が難しいタイプのクロスなので、施工を担当する業者選びを間違ってしまうと満足のいかない仕上がりになってしまう可能性が高くなるタイプのクロスでもあります。

 

3. 布クロス

クロスのリフォームに使用される代表的なクロスの3つ目が、布クロスです。

布クロスはその名のとおり、布材を原料として作られているタイプのクロスです。
使用される布材はさまざまで、洋服などに使用される、綿、麻、シルクなどが使用されています。
ビニールクロスや紙クロスは使用されている素材的にどうしても耐久性が低くなってしまいがちですが、布クロスは布材を使用して作られるタイプのクロスなので、耐久性が高いという特徴があります。
また、素材の性質上、その他のクロスよりも高級感が感じられる仕上がりになります。

ただ、原料として布材を使用しているということもあり、汚れがついてしまうと落としにくいというデメリットがあります。

 

4. オレフィンクロス

クロスのリフォームに使用される代表的なクロスの4つ目が、オレフィンクロスです。

オレフィンというのは樹脂を原料として製造されるプラスチックの一種で、プラスチック材としてさまざまな場面で使用される汎用性の高い素材です。

オレフィンクロスはプラスチックタイプのクロスということもあり、ビニールクロスと非常に良く似た性質を持ち合わせています。

ただし、一般的なビニールクロスよりも耐久性が高いので、汚れがつきにくく、万が一汚れがついてしまった場合にも簡単に落とすことができるという特徴があります。

デメリットとしてはビニールクロスよりもやや割高になってしまうという点があげられるでしょう。

 

5. その他のクロス

クロスのリフォームに使用されるクロスは、これまで紹介してきた4つのクロス以外にもいくつか種類があります。

ここまで紹介してきた4種類のクロスほどメジャーなクロスではありませんが、クロスのリフォームに使用されるクロスの中には、

  • ビニールクロス
  • 紙クロス
  • 布クロス
  • オレフィンクロス

の他にも、

  • 珪藻土クロス
  • 漆喰クロス
  • 木質系クロス

といったクロスもあります。

珪藻土クロスや漆喰クロスは、これまで紹介してきたクロスに比べると耐久性が劣ります。

そのため、「その独特の風合いを楽しみたい」という強い希望がない限りはあまりおすすめできないタイプのクロスです。

木質系のクロスは、耐久性は低くありませんし高級感のある部屋になるというメリットがありますが、価格が高いため、こちらもよほどこだわりがない限りはおすすめしません。

 

クロスのリフォームをおこなうときに注意するべき5つのポイント

実際にクロスのリフォームをおこなっていく場合、いくつか注意するべきポイントがあります。

もちろんこれらのポイントを知っていなくてもクロスのリフォームを進めていくことはできますが、これから紹介していく5つのポイントはクロスのリフォームを成功させるためにも最低限知っておくべきポイントばかりです。

ですので、多少面倒に感じるかもしれませんが、しっかりとチェックしておくようにしましょう。

 

1. フローリングや家具・家電の色との相性を考える

クロスのリフォームをおこなう場合クロスの色についても考えていかなくてはいけませんが、クロスの色を選ぶときにはクロス単体の色のみに注目して選んではいけません。

フローリングや家具、家電の色との相性についても考えるべきです。
というのも、色には相性があり、相性が悪い色を選ぶと一気に部屋の印象が悪くなったり雑多感が増してしまうからです。
クロスを選ぶときはついつい好みだけで選んでしまいがちですが、相性の良さも考慮して選ぶようにしてくださいね。

 

2. 色が持つ特性も考慮しつつ選ぶ

リフォームに使用するクロスの色を選びときには、色が持つ特性についても考えながら選ぶ必要があります。

色には特性があり、色によってあたえる印象が異なります。
例えば、赤やオレンジ、黄色といった色は気分を高揚させる効果があります。
そのため、リビングなどに取り入れるのには向いていますが、寝室には向いていません。
このように、色によって相性の良い部屋と悪い部屋があるので、特性も考慮しながらクロスの色を選ぶようにしましょう。

 

3. サンプルを確認してから選ぶ

リフォームに使用するクロスの色を選ぶときには、必ずサンプルを確認してから選ぶようにしましょう。

クロスのリフォームをおこなっているリフォーム業者には、クロスのカラーをサンプルで確認できるサンプロカタログが用意されています。
同じカラーであってもクロスの種類や素材によって色味が異なってくるので、サンプルの確認は必須です。

「実際に施工してみたら思っていた色と違っていた」ということになってしまわないためにも、サンプルを確認するのを忘れないようにしてください。

 

4. 柄物は一部分にのみ活用する

リフォームに使用するクロスには、無地のものだけでなく柄がデザインされたタイプのものもあります。

柄物のクロスは部屋の雰囲気を華やかにしてくれるので、部屋の印象を変えたいときにおすすめです。
しかし、部屋全体を柄物にしてしまうのはおすすめできません。
というのも、部屋全体を柄物のクロスにしてしまうと雑多感が強くなってしまうからです。
雑多感が強くなると落ち着かない部屋になってしまうので、せっかく部屋でゆっくりしたくても気持ちが落ち着かずリラックスすることができなくなってしまいます。

ですので、柄物のクロスを採用するときには一部にのみ採用してアクセントとして使用するなど、使い方を工夫するようにしましょう。

 

5. 部屋の設備の汚れが目立つ場合は一緒に交換する

クロスのリフォームをおこなう場合、コンセントカバーなど部屋に設置されている設備が古くなってしまっているのであれば、それらの交換も一緒に検討するべきです。

というのも、クロスだけを真新しくしてしまった場合、それらの設備は古いまま残ってしまうこととなり、劣化具合が変に目立ってしまうからです。

もちろん必須というわけではありませんが、クロスのリフォームが終わった後に別でそれらの設備のリフォームをおこなうとリフォームにかかる費用が高くなってしまうこともあるので、可能であれば一緒にリフォームするようにした方がいいでしょう。

 

まとめ

クロスの汚れや劣化が目立ち始めてきたときに実施するべきクロスのリフォームについて詳しく紹介してきました。

クロスは普通に生活していても劣化していってしまうものですが、クロスが汚れていたり劣化してしまっていると部屋の見栄えが一気に悪くなってしまいます。
そのため、クロスが汚れたり劣化してしまったりしているのであればクロスのリフォームを検討するべきです。
この記事で紹介してきたようにクロスのリフォームの際に使用されるクロスにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なるので、それぞれのクロスがどういったクロスでどういった特徴を持っているのかについては最低限把握しておきましょう。

そして、それらの情報を把握した上でどのクロスにするのかを選んでいくようにしてください。
また、クロスを選ぶとき同様、実際にクロスのリフォームを進めていくときにもいろいろと注意するべきポイントがあるので、紹介させてもらったポイントも注意しながらリフォームを進めていくようにしましょう。